- 当時既に数論の中心は代数幾何的手法に移りつつあり代数的整数論は忘れ去られる傾向にあったが、岩澤は新しい観点からそれを生き返らせた。
- 代数体のうちで複素数体への埋め込み先が必ず実数に含まれるようなものは総実代数体とよばれ、代数的整数論において重要な役割を果たしている。
- 『解析概論』『初等整数論講義』『代数的整数論』など多くの定評ある数学教科書を著し、これらは、現在でも多くの学生や研究者に愛読されている。
- ガウス数体は、典型的な代数体であるところの円分体や二次体の一種であるので、ガウス整数環は代数的整数論における最も基本的な対象の一つである。
- しかし、全く意味が無かったわけではなく、クンマーやデデキントらによるイデアル論の研究を刺激し、代数的整数論の発展を促したという一面がある。
- より高次のまた一般的な代数的整数における一般的な相互法則の証明は(ヒルベルトの第9問題)、高木貞治やエミール?アルティンによってなされた。
- Q[ω] は、典型的な代数体であるところの円分体や二次体の一種であるので、アイゼンシュタイン整数環は代数的整数論における最も基本的な対象の一つである。
- このように代数的数は多項式と密接なつながりを持つ数の集合であるので、数学の多くの分野で目にすることができるが、代数的数そのものは代数的整数論という分野で研究されている。
- 代数的整数論から確率論に至る数学の幅広い分野で重要な業績を残し、特に類体の理論を代数体だけでなくアーベル拡大の理論に適用して類体論を再構成したことは国際的にも高い評価を得ている。
- このように、ある世界では素元であったものが、より広い世界で素元のままか、またはどのように素元の積に分解されるのか、という問題は代数的整数論の主題の一つである(より正確には素元の代わりに素イデアルを考える)。
Last modified time:Wed, 13 Aug 2025 00:29:56 GMT